健康目的で摂取する場合は、あくまで“栄養素のバリエーションを増やす”という位置づけで考えると良いでしょう。
フィトケミカルとは、植物が外敵から身を守ったり、自らを美しく見せたりするために作る色素や香気成分、苦味成分の総称として注目されています。
1.色
例)トマトの赤いリコピン、かぼちゃのオレンジ色β-カロテン
→ 植物が光を吸収・反射するための“天然の色素”
2.香り
例)ハーブやスパイスに含まれるテルペン類
→ 虫や動物を遠ざける天然アロマ
3.渋み・苦み
例)カカオのポリフェノール、緑茶のカテキン
→ 食べられ過ぎを防ぐ“自己防衛”要素
色の濃い食材ほど多彩なフィトケミカルを含む傾向があるため、
「サラダに紫キャベツを足す」「果物をデザートに加える」など、食材の“色数”を増やすと自然に種類を摂取しやすくなります。
特定の成分にこだわるより、旬の野菜や果物をバランスよく食べる姿勢がシンプルで現実的です。
フィトケミカル=「植物が身につけた天然カラー&アロマ成分」
“色が濃い果物ほどポリフェノールが豊富”という目安を覚えておくと、買い物のときに役立ちます。
エラグ酸は、日常の食卓で親しみやすいベリー類やザクロに含まれるポリフェノールです。渋みや深い色合いを生む“植物のチカラ”の一部を、旬のフルーツやナッツを通じておいしく楽しむ——それが、シンプルかつ魅力的な付き合い方と言えるでしょう。
色鮮やかな食材を取り入れて、日々の食事をより豊かに彩ってみてください。